現場で使える医薬品情報源まとめ-インターネット編-

こんにちはくまです。
最近は医療方面に戻りつつ、ブロックチェーンも追い続けています。
ただ、医療についてはほとんど記事を書いてないので、

偉そうなこと言ってるけどちゃんと薬剤師の資格を持って仕事してたんだろうな?

と言われそうなので、今回は務めている間に医薬品情報としてよく使用していたサイト、書籍など、役立つものをメモ代わりに書いていきたいと思います。

※今回は基本的に医療従事者向けの記事になります。
一般の方が見られる場合は参考程度にしていただき、必ず一人で決めず、医師と相談のうえ医療を受けてください。

 

医薬品情報の重要性

医療従事者、特に薬剤師にとって正しい医薬品情報を集めることは最も大切なスキルの一つです。
医薬品情報を集められずに、指導したり、医師に処方提案するなんて、武器も持たずに戦場へ突っ込むようなもの。
これができなかったらお前らなんのためにいるんだよってな話です。薬を毒にしてしまうことになる。
そして得た情報を正しく吟味し、患者さんに適応していく。さならがら、ふぐをさばく料理人のようなものですね。

今回は、病院に勤めていた薬剤師として、できるだけ公正で信頼のおける情報源をピックアップして載せましたので、参考になれば幸いです。

 

インターネット情報一覧

 

独立行政法人 医薬品医療機器総合機構

 

言わずと知れた公の医薬品情報サイト。ここを知らないやつはモグリと言われてもおかしくはない。
添付文書、インタビューフォーム、重篤な副作用対策マニュアル等々、医薬品に関する公の文書の大半はここで取得することができる。
PMDAは医薬品情報以外にも新薬の審査や医薬品副作用救済制度の運営も行っており、新薬審査の時の審査内容や、副作用報告データベースも閲覧できる。
昔はここの資料全部紙で探したり、取り寄せたりしなくてはいけなかったんだから、本当いい時代になった。

Mindsガイドラインライブラリ

 

国内のガイドラインをWebで見ることができるサイト。厚生労働省から委託されており、こちらも公の信頼のおけるサイト。
以前は掲載されているガイドラインの数も少なかったが、年々掲載数も増え、とても頼もしいサイトになってきている。ただし、最新でないこともあるため、最新のものかの確認は必要。

必ずしもガイドラインが全てではないのは確かですが、エビデンスに基づく医療を素早く提供するために、基礎として必要になる知識がここにある。
診療ガイドラインには医薬品を用いた治療についても書いてあるので、「は?うちの科では常識だけど」と言われる前に一度目を通しておきたい。

国立研究開発法人医薬基盤・健康・栄養研究所ウェブサイト:「健康食品」の安全性・有効性情報

 

厚生労働省管轄の研究所が運営しているサイトで健康食品の公正なデータがまとめられています。
成分や食品ごとに過去の研究データと論文の出自をまとめてくれているため、必要であれば文献データまでさかのぼって健康食品摂取の可否について判断することができるのが非常に便利。

Up To Date(英語・有料)

 

アメリカに本部を置く、エビデンスに基づいて作成された信頼性の高い臨床情報源です。
著名な専門医が執筆を担当しており、各記事ごとに引用文献の参照リンクがついた非常に質の高い文章が書かれています。
日本でも多くの医師が使用していますが、医師以外でも参考になる部分は多いです。これを使えるだけで、医師ともグッと話やすくなるはず。
ただし、欧米向けの記載なので、日本ではどうか、用量なども含めて検討は必要。

医薬品データベースも含まれているため、アメリカの添付文書での使用方法なども参照が可能。
タイトルは日本語でも検索可能ですし、本文もgoogle翻訳で必要な部分を探しだし、そこだけ英語でしっかり読み込むという使い方でも十分使える。
年間使用料が高いので、できれば本部にお願いして契約してもらいたいところ。

Lexicomp Online(英語・有料)

 

医薬品データベースですが、個人的に医薬品の相互作用データベースといえばここ。
相互作用の程度についてランクに分けて表示されており、その理由について、実際の症例やデータ、論文をまとめてレポートにしてくれている。
日本の添付文書等では併用注意とされている理由やデータを見ることは難しいため、より正確な相互作用のリスクを確認するのに重要。

相互作用の部分はup to dateを契約していれば使用可能。これも英語だけど、google先生の力を借りれば十分いける!

コクランライブラリ(英語)

 

イギリスで設立されたコクラン共同計画によってまとめられている文書集。
抗生物質には咽頭痛を和らげる効果があるか?のような、臨床上の疑問に対して、あらゆる臨床試験を収集、分析し、システマティックレビューを行っている。
取り上げる臨床試験にも基準があるため、疑問を解決できるほどの数の質の高い論文がない場合、結論がつけられないものも多いが、現時点でのエビデンスを確認することができるため貴重。

PubMed(英語)

 

言わずとしれた医学分野の論文データベース。研究をしていれば知らない人はいないと思われる。
今までの情報で解決できない、もしくは上記の情報内で引用されており、内容を詳しく知りたい時、批判的吟味をしたい時に使うことが多い。
PubMedは無料だが、論文自体を読むときは外部リンクになり、料金は雑誌により様々。
病院で包括契約していれば読めるが、そうでないと読めないものが多い。
病院に依頼して取り寄せをしたり、場合によってはMRさんに持ってきてもらうのもありかも。

医中誌Web(有料)

 

PubMedの国内雑誌版。国内で発行されている医学・歯学・薬学・看護学・獣医学およびその関連領域から収集された文献情報が集まっている。
日本語文献がほとんどで取っつきやすいが、エビデンスレベルとしては低いものが多い。
日本語の有識者の解説や、最新の知見、日本でしかあまり見られない症例などはこちらを参考にすることも多い。

妊娠と薬情報センター | 国立成育医療研究センター

 

国立成育医療研究センターは、日本の小児医療の中心となっている病院。
妊娠と薬については、厚生労働省の事業として、2005年10月より「妊婦・ 胎児に対する服薬の影響」に関する相談・情報収集している。
医薬品情報は多くはないが、基礎的な妊婦授乳婦に関する考え方や、自分では手に負えないような症例の場合の紹介先として、またタミフル等の抗インフルエンザに対する知見についても、一度目を通されるとよいと思う。

各薬剤の詳しい解説などについては、次回書籍編で紹介する、「Medications & Mothers’ Milk」や「妊娠と授乳」を参照されるのがよいかと考えます。

日本腎臓病薬物療法学会ホームページ

 

CKDや透析は薬物の投与量を変更する重要なファクターであり、肝障害に比べて画一的な用量調節が可能なため非常に重要である。
日本腎臓病薬物療法学会は腎機能低下時の最も注意が必要な薬剤の投与方法一覧をホームページ上で公開している。
そのほかの一覧は会員専用になっており、こちらも書籍を買った方がよいかと思いますが、何もない時にネット上で最低限を調べられる点で知っておいた方がよいサイトかと思います。
eGFRやCCr、シスタチンCを用いた腎機能の推定アプリもあります。

EBMと生涯学習の広場 The SPELL

 

東京北医療センター総合診療科の南郷先生が個人で管理されているサイト。
今までの情報を現場で適応するためには、EBMに対する正しい理解こそが一番大事だと考えています。
エビデンス至上主義がEBMではない、得られた情報は目の前の患者に正しく適応できないと意味がない、など、エビデンスについて調べ始めると陥りがちな部分を正し、正しい批判的吟味と患者への適応について解説してくれています。
医療者向けのEBMについて、や資料集などは全ての医療者が一読されることをお勧めします。

くすりのしおり

 

これはおまけ的な感じですが、くすりの適正使用協議会という、製薬会社の連合で作られた団体が運営するサイト。
ここのいいところは英語版の患者さん向け説明書があるところ!
最近は海外の方が診察に来られることも多いので、薬の説明どうしようというときに、ここの説明書を基に修正を加えて渡すことができます。
使えるタイミングは限られますが、知っておくと便利です。

まとめ

書いていたらだいぶ熱がこもって長くなってしまった・・。
インターネットだけでもここまで調べることが可能です。
書籍ももちろん使うんですが、かなり長くなってしまったので書籍についてはまた次回に。

私もまだまだEBMについて修行の身ですので、いい情報源や、突っ込みなどありましたら、ぜひコメントをつけていただければと思います。

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